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2016.11.30 むしくさ 里見

発表者 進化生態学研究室 D2 里見太輔
「フタイロカミキリモドキにおける性的二型の進化 ー個体群配偶実験を用いた性的対立仮説の検証ー」
フタイロカミキリモドキOedemera sexualisは,後脚形態に顕著な性的二型が見られ,オスは肥大した後脚で抵抗するメスを把握し交尾に至る.これは,雌雄の交尾頻度をめぐる性的対立による拮抗共進化により,メスの抵抗性とオスの後脚の肥大が生じた可能性を示唆する.
しかし,繁殖形質の急速な進化は,他の性選択のモデルでも予測されうる.これらの形質が性的対立によって進化した可能性を検証する方法として,個体群間の入れ替え配偶実験がある.
これまでの研究で,本種のオス後脚は個体群間に変異があり,特に奄美大島個体群では,発達の程度が低いことがわかっている.そこで本研究は,奄美大島個体群と,姉妹群でオス後脚が発達する沖縄本島個体群を用いた入れ替え配偶実験により,性的拮抗共進化による軍拡競走の検出を試みた.
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by mushikusa | 2016-11-29 19:08 | むしくさセミナー

2016・11・28 論文ゼミ 高島

Species pools and environment sorting control different aspects of plant diversity and functional trait composition in recovering grasslands.


これまで、場所ごとに個別の要因に焦点が当てられており、各要因の相対的な重要性の理解が進んでいなかった遷移予測モデルについて、どのような要因が植物の多様性や機能形質の構成として異なる特徴を持つ草地の遷移に影響を及ぼしているのか実験的に検証した研究について紹介します。


http://onlinelibrary.wiley.com/wol1/doi/10.1111/1365-2745.12617/abstract
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by mushikusa | 2016-11-28 11:03 | 論文ゼミ

11/27 論文ゼミ 矢井田

The influence of management history and habitat on plant species richness in a rural hemi-boreal landscape, Sweden.
ー 里草地にある様々なハビタットや管理履歴と植物種との関係の基本となる情報をまとめた論文です。歴史的背景と現在の管理・植生を見ることで、将来の生物多様性に対する予想モデルも考えようとしています。
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by mushikusa | 2016-11-27 22:49 | 論文ゼミ

2016/11/16 むしくさ 清水

題目 :「都市化による機能群多様性の減少が送粉ネットワークに与える影響」

近年、急激な都市化による生物多様性の減少が世界各地から報告されている。
先行研究から国内の都市部の里草地では植物種数の減少と共に、多年生草本の減少、一年生草本の増加が報告されている。こうした植物の種構成の変化は、生物間相互作用ネットワーク(送粉ネットワーク)を大きく変化させることが予測される。

そこで、本研究では以下2つの仮説を設定し、都市化が送粉ネットワークにもたらす影響について検証を行った。都市部では、①植物と送粉者の種数、個体数が減少する。②短花筒・短口吻を持つ植物・送粉者種が増加する。③形質の不一致が生じてくる。
観察した植物の花筒長、送粉者の口吻長を測定し、都市化に伴い機能的送粉ネットワークがどのように変化しているかを解析し、各調査地において量的な送粉ネットワークを作成し、上述した仮説について検証を行った。
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by mushikusa | 2016-11-16 12:05 | むしくさセミナー

2016/11/16 むしくさ 勝原

タイトル「繁殖干渉下の在来近縁植物2品種の共存機構:ツユクサ・ケツユクサ系を用いて」

今回は、これまでの研究のまとめとして、
・野外で同所的に分布する在来近縁2品種の繁殖干渉の頻度依存性
についてお話しさせていただいた後、
現在進行中の研究として、
・人工授粉実験による繁殖干渉と自家受粉のタイミングの関係
・個体ベースモデルによる繁殖干渉下における先行自家受粉の進化
について発表させていただきたいと思います。

生物多様性研究室M2 勝原
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by mushikusa | 2016-11-16 09:37

2016/11/14 井上

Sexual cannibalism increases male material investment in offspring: quantifying terminal reproductive effort in a praying mantis

性的共食いの進化モデルは、雄は受精させた卵に自身の体の成分を直接割り当てることで、共食いによる今後の生殖機会を失うというコストを相殺するかもしれないことを示す。
本研究では、カマキリの雌雄を異なる放射性同位体で標識し、交尾後に雄由来のアミノ酸が雌の体・卵・卵嚢に含まれているかを検証した。

https://www.researchgate.net/publication/304619156_Sexual_cannibalism_increases_male_material_investment_in_offspring_Quantifying_terminal_reproductive_effort_in_a_praying_mantis
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by mushikusa | 2016-11-14 11:47 | 論文ゼミ

2016/11/14 西村

タイトル:Directional mitochondrial introgression and character displacement due to reproductive interference in two closely related Pterostiches ground beetle species

昆虫は資源利用や繁殖干渉といった形質置換を引き起こす種間相互作用に適応してきた。また、同所的に共存する二種間では、繁殖干渉が生殖的形質置換や生殖隔離の強化を引き起こすことが知られている。
本研究では、同所的、異所的に分布する二種の近縁種Pterostichus thubergi MorawitzとPterostichus habui Jedliackaを用いて、交尾器形態の生殖的形質置換、繁殖干渉、繁殖期間、体サイズと二種の分布の関連を検証した。

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/jeb.12852/abstract
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by mushikusa | 2016-11-13 16:32 | 論文ゼミ

むしくさセミナー20161109 源研究室 D1 う せいせい

タイトル:琵琶湖産スジエビにおける集団間の生態的・遺伝的分化の解明
琵琶湖産スジエビは移動型と残留型の2集団が存在している。2集団のスジエビは異なる場所に生息する、異なる行動を行うことが示唆されている。本研究では、2集団のスジエビは生態的・遺伝的分化しているという仮説を検証し、またそれぞれの生息場所におけるスジエビの分布を明らかにすることを目的として研究を進めていく。
今日の発表は環境DNA手法による琵琶湖産スジエビの時空間的分布の把握について発表する。
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by mushikusa | 2016-11-09 12:59 | むしくさセミナー

論文ゼミ 2016.11.7

Resource partitioning or reproductive isolation:the ecological role of body size differences among closely related species in sympatry

Yutaka Okuzaki, Yasuoki Takami and Teiji Sota (2010) Journal of Animal Ecology 79, 383-392.                       159d403d 夏天

資源分割か生殖隔離か:同所的近縁種における体サイズの生態的な役割。

概要:
1. 共存している近縁種の間の体サイズの違いは一般的だが,この違いが種間の相互作用を軽減する効果は明らかでない。
2. オオオサムシ亜属Ohomopterusの群集は二種若しくはそれ以上の種から構成されている。側所的と同所的に分布している四種のOhomopterus亜属を利用し,我々は種間の体サイズの違いが食料資源の分割或いは生殖干渉の回避に機能するかを検証した。
3. 幼虫はミミズだけを食べているので,体サイズの違いは異なる体サイズを持つミミズの分割と関連するかもしれない。しかし,体サイズの異なる幼虫は,異なる体サイズの獲物に対しても,選好性と攻撃成功に違いはない。
4. 種間の配偶行動は体サイズの差が大きい時妨げられた。例えば,配偶認識、マウントと交尾。
5. これらの結果は,種間体サイズの違いが資源競争より,生殖干渉を有効に弱めることを示唆している。体サイズの違いは共存している近縁種間で資源分割をもたらすように機能していると考えられていたが,体サイズの違いは主に生殖隔離として機能して,その結果,種の共存を促進する。


http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1365-2656.2009.01645.x/full
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by mushikusa | 2016-11-07 13:22 | 論文ゼミ

論文ゼミ 11月7日 清水健将

日時2016.11.7
発表者:清水健将

題目:「Different responses of bees and hoverflies to land use in an urban–rural gradient show the importance of the nature of the rural land use」

一般的に、ハチは世界中で最も主要な送粉昆虫と考えられている。ハナアブも同時に花の主要昆虫であり、数種の植物ではより効率的な送粉を行う。これらハチとハナアブはライフサイクルが違うため、負の影響を及ぼす土地利用の変化に異なる反応を示す可能性があると考えられている。
本研究では、重要な送粉者とされているハナアブ、ハチを3つの景観(都市化されているurban land、: 農地面積が多いrural land、: 半自然草地が大部分を占めるrural land)で比較研究した。

この論文で、urbanからrural(農地と半自然草地)の土地利用の変化が、どの様にハチとハナアブの個体数、多様性、種構成を変化させているのかを紹介します。

http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0169204614000528
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by mushikusa | 2016-11-07 09:33 | 論文ゼミ