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論文ゼミ 2016.5.30 松久

発表者 :松久聖子
日時  :2016年5月30日(月)13:20~
タイトル:Inflorescence architecture and wind pollination in six grass species

 イネ科の植物は、花序の構造や形態が多様に異なっているが、それらの機能的な重要性はよく知られていない。風媒種であるイネ科の花序形態は、花粉散布または花粉受け取りを効率的にするために、気流をうまく操作するように進化したのではないか、という仮説がある。
 そこでこの研究では、異なる2つの花序形態(広がった形態・密集した形態)のイネ科6種を材料とし、2つの操作実験をすることでこの仮説を検証し、花序形態が多様に進化した背景を明らかにすることを目的に研究を行っています。

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.0269-8463.2004.00921.x/abstract
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by mushikusa | 2016-05-29 10:14

5月25日 むしくさ発表 藤原

タイトル: 環境DNA法を用いたイバラモ属の複数種同時検出系開発と分布調査

これまでの研究内容と、今後の研究計画発表をします。

水域における生物多様性の損失は深刻であり、水生植物も同様である。
特に沈水植物は日本に生育するもののうち約半数が絶滅危惧種または準絶滅危惧種扱いになっているなど、保全の優先度が高いと言える。

本研究では同定が難しく、絶滅危惧種に指定されている種が多いイバラモ属を対象に研究を行う。
本研究により、水生植物の環境DNA複数種同時検出系を開発するとともに、分布調査を行うことで新たな情報提供をすることで、成果が保全対策へと活かされることを目的としている。

源研究室 藤原あやか

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by mushikusa | 2016-05-25 12:32

5/25 むしくさ 高島

タイトル: 放棄地における里草地再生:伝統的管理の再導入実験~機能形質に着目して~

卒業論文の研究計画について発表します。

多様な植物の生息地となっている水田畦畔上の半自然草地(里草地)は、
人が草刈りなどをして、管理することでその多様性を維持してきた。
しかし、土地利用の変化から、日本の農地の約10%が耕作放棄地となり、
里草地の生物多様性が減少している。
そこで里草地の植物の多様性を再生するために、
今年卒業された長井さんの昨年度までの研究では、
管理の再導入実験を行い、管理方法や、環境条件による種数の再生への影響をみることができた。

本研究では、昨年度までの研究を継続したうえで、昨年度までは行われていなかった、
種の機能形質に着目し、研究を進める。
本研究は
里草地の再生において種の再生とその機能形質の関連を明らかにすることを目的とする。


更新が遅くなり申し訳ありません。
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by mushikusa | 2016-05-25 10:52 | むしくさセミナー

論文ゼミ 2016/5/23 井上

発表者:井上
タイトル:Sexual deception in a cannibalistic mating system? Testing the Femme Fatale hypothesis

典型的なカマキリの交尾では、オスによる活発なメス探しが必要となる。これは性フェロモンにより導かれる。
Femme Fatale(悪女)仮説は、もし共食いにより栄養上利益を得るのならば、メスのカマキリは同種のオスを欺き、獲物として利用するかもしれないということを示唆する。
異なる給餌処理をしたカマキリのメスの、誘引(オスをおびき寄せる)性と食物量・肥満度・繁殖力の関係から悪女仮説の検証をしています。

URL:http://rspb.royalsocietypublishing.org/content/282/1800/20141428

掲載のことを失念していました。当日の掲載となり申し訳ありません。
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by mushikusa | 2016-05-23 10:29

論文ゼミ  2016/5/23 黒田

発表者:黒田
タイトル:Host–parasite relations and seasonal occurrence of Paragordius tricuspidatus and Spinochordodes tellinii (Nematomorpha) in Southern France

ハリガネムシは一般的に昆虫に寄生し脱出するまでの間、寄主体内で成長する。
ハリガネムシであるParagordius tricuspidatusとSpinochordodes telliniiの2種は、繁殖に適当な水辺に到達しやすくするように、寄主行動操作をするのかどうかを調べるための、貴重なモデル体系であることがわかっている。、類線形動物の寄生中の状態は不可解なままで、寄主特異性や寄主あたりの寄生者の個体数、寄生者の成長に対する寄主サイズや寄生者の数の影響を明らかにするために多くのサンプルが必要となる。
P. tricuspidatus とS. telliniiが同所的に発生するAvènes les Bains(南フランス)のサンプルを踏まえ、寄主と寄生者の体サイズ比較、寄生者2種の発生時期を紹介しています。

URL
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0044523105000331
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by mushikusa | 2016-05-22 23:17

20160518むしくさセミナー 山本義彦

前半はこれまでの研究や、現在勤務している研究所での業務を、後半では進めている研究の計画を紹介する。

研究計画:環境DNAを用いた魚類の生息状況の把握と生活史の解明
 生物多様性や絶滅に瀕する魚類を保全するために、生息状況の把握や、いつどこで何をしているかといった生活史の解明は、対策の検討や検証を行うための基盤となる必要不可欠な情報である。しかしながら、対象とする生物の生息場所すら見つけるができず、生活史に関する知見が不足している種も多い。
 そこで、環境DNAを用いた魚類の生息状況や生活史の把握を、淀川に生息する天然記念物イタセンパラと、大阪に生息する日本最西限個体群のアジメドジョウを対象に行う。また、淀川を対象に環境DNAからのメタバーコーディングによる魚類相把握と、従来の調査結果を比較し、環境DNAを用いた調査手法の限界と可能性を検討する。
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by mushikusa | 2016-05-17 14:06

160518 むしくさセミナー 鄔 倩倩(う せいせい)

発表者:鄔 倩倩(う せいせい)
タイトル:琵琶湖産スジエビの集団間の生態遺伝的分化の解明とスジエビ資源の保全への応用(仮)

前半は今までの研究についてお話しします。卒論ではスジエビの季節的深浅移動の理由を明らかにするため、スジエビの呼吸速度を測定した。分析の結果、北湖のスジエビは高温が苦手で、そして水温が低くても代謝も落ちない体ができていることが分かった。
修士の2年間はスジエビの栄養状況の変化に着目し、深い所へ行くことはエサを求め、成長している可能性を検討し、また、安定同位体比を用いてスジエビの餌について推察した。分析の結果、RNA/DNA量比、脂質含有量ともに、秋から冬にかけての低下はみられず、むしろ増加している結果が得られた。安定同位体比の結果は深底部にいるスジエビはアナンデールヨコエビもしくはミミズ類を摂食していることが分かった。

後半は今後の研究についてお話しします。今までの研究は沖帯にいるスジエビを中心に研究されていたが、今度は沿岸部に残る集団を含めて琵琶湖のスジエビの生態についてさらに検討し、移動する集団と沿岸部に残る集団は種分化をしているという仮説を検証し、またそれぞれの生息場所におけるスジエビの分布を明らかにすることを目的として研究を進めたいと思っている。
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by mushikusa | 2016-05-17 13:40 | むしくさセミナー

5月16日 論文ゼミ 高島

タイトル:Locally rare species influence grassland ecosystem multifunctionality

複数の分類における生態系機能の重要性を求め、群集レベルではなく個々の種や各分類の多様性とその生態系機能の関係性を研究した論文です。

種の多様性が生態系の機能的多様性を促進することは多くの研究で述べられているが、希少種と普通種の生物多様性と機能の多様性の関係を活発にする際の相関的な重要性は不明のままである。
本研究では、希少種、普通種の多様性と機能の多様性の間の関係を研究している。
この論文の結果は、希少種の生態系の多機能性に対する重要性を明らかにし、将来の保全する際の優先度を手引きする助けになるとしている。

Data supplement
http://rstb.royalsocietypublishing.org/content/371/1694/20150269.figures-only
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by mushikusa | 2016-05-15 19:32 | 論文ゼミ

160511 むしくさセミナー 徐

発表者:源研究室M1 徐寿明
タイトル:環境DNAの断片長と分解率および放出後時間の関連(+修士の研究計画について)

 前半は卒業研究の内容についてお話しします。環境DNAとは、生物が環境中に放出すると考えられているDNAの総称を指します。環境DNAの分解の過程を異なるDNA断片長で比較することで、私は環境DNAから時間情報を得ようと試みました。また、野外においても環境DNA濃度とバイオマスの間に相関が見られるか、についても検証しました。
 後半では、修士の研究計画についてお話しします。環境DNA手法によるモニタリング手法の開発が進められる一方、環境DNAの基礎的な情報(正体、寿命、環境要因による影響など)は、未だよく分かっていません。また、発達段階と環境DNAの関係についての知見もほとんどありません。より効率的なサンプリング法やDNA抽出法の開発、魚群の年齢構成の把握や水産資源の管理を進めるためにも、これらの知見は非常に重要であると考えられます。そこで私は、マアジを対象種として以下の項目について研究を行いたいと考えました。
・環境DNAの正体の解明(サイズ分画実験、シングルセルPCR)
・水温と環境DNAの関係に発達段階の及ぼす影響
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by mushikusa | 2016-05-10 23:16

論文ゼミ 2016.5.9 勝原

発表者 :勝原光希
日時  :2016年5月9日(月)13:20~
タイトル: The role of pollinators in the evolution of corolla shape variation, disparity and integration in high diversified plant family with a conserved floral bauplan

アブラナ科の花形態のばらつきの進化に対して、送粉者の果たした役割について研究した論文です。アブラナ科は、被子植物の中でもっとも多様化した科のひとつであるが、よく似た花の構造(floral bauplan)を持つ。
本論文では、アブラナ科の111の種・変種の花の系統解析、画像解析(花の形のばらつき、異質性、統合性)、送粉者の組成の調査の3つを組み合わせて、ポリネーションニッチと花の形態との関係を明らかにすることを目的としています。
なかなかすごい論文だと思います。

https://aob.oxfordjournals.org/content/early/2016/02/15/aob.mcv194.full.pdf+html
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by mushikusa | 2016-05-06 15:34 | むしくさセミナー