日時:6月1日(月)13:20〜
発表者:勝原光希
以下の論文を紹介します.
「A new pollinating seed-consuming mutualism between
Rheum nobile and a fly fungus gnat,
Bradysia sp., involving pollinator attraction by a specific floral compound」
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/nph.12856/epdf
要旨
ヒマラヤの高山地帯に生育するセイタカダイオウと、その送粉者であるクロバネキノコバエの相利共生関係について研究した論文になります。
花粉を運びながらも、種子に卵を産み付け幼虫の餌にしてしまうクロバネキノコバエは、真にセイタカダイオウの相利共生のパートナーなのか? もしそうであるなら、その相利共生を支えている「嗅覚的な目印olfactory cues」はどのように機能しているのか?
上記の2つの問に答えることを目的としてあげながら、高山固有のセイタカダイオウの繁殖様式や、クロバネキノコバエの送粉行動などの珍しい内容についても豊富な観察データで検討されていて、興味深い内容になっています。